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医療・介護業界のオンライン診療の実態と今後の展望ついて徹底解説

2023/07/12

近年では新型コロナウイルスの影響もあり、医療・介護業界でオンライン診療を実施しているところが増えてきました。交通の不便もなく、気軽に診療を受けられると、多くの方が利用しています。しかし、オンライン診療にはメリットやデメリットがあります。本記事では医療介護・業界でのオンライン診療の実態と今後の展望について解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。

医療・介護業界におけるオンライン診療の実態

オンライン診療は新型コロナウイルス感染症の流行により急速に普及したため、医療・介護業界での重要なテーマの1つとなっています。

オンライン診療とは、インターネットを通じて患者と医師がビデオ通話やチャットで診察や相談を行うことを言います。オンライン診療に対応している医療機関や診療所が増え、多くの患者が利用しているのが現状です。

特に、高齢の方や障害を持つ方、地方や離島に住む方など、移動が困難な人々にとっては、オンライン診療は大きな利便性をもたらしています。

また、オンライン診療は感染症の拡散を防ぐための非接触型の診療方法としても注目されています。新型コロナウイルス感染症の流行により、多くの医療機関で対面診療が制限されました。

そこで、オンライン診療を導入したところ、その手軽さや安全性から多くの患者が利用するようになったのです。

しかし一方で、対面診療に比べて検査や診断の精度が低いのではないかという点が指摘されています。

現在、オンライン診療の利用には法律や規制が整備されておらず、保険適用外の診療となることが多いため、患者への負担が大きいことが課題となっています。また、診療報酬の算定方法やセキュリティの確保、医師や患者のプライバシー保護など、様々な課題が挙げられているのです。

オンライン診療の普及を促すには、上記の課題を解決する必要があるため、医療機関や政府、関連企業などの協力が欠かせません。オンライン診療の利便性を最大限に生かしつつ、安全かつ効果的な医療を提供するための仕組みづくりが今求められています。

医療・介護業界におけるオンライン診療のメリット

現在、医療・介護業界ではオンライン診療が普及しています。以下でオンライン診療のメリットを見ていきましょう。

交通の負担が軽減される

オンライン診療の場合は医療機関に行く必要がないため、交通の負担が軽減されます。高齢の方や障がいを持つ方、病気や怪我で外出が困難な方など、移動が難しい患者にとっては、大きなメリットとなるでしょう。

時間的な制約がなくなる

オンライン診療は、診療時間や場所に制限されないため、自宅や職場、旅行先など、どこからでも診療を受けられます。

また、非同期診療を利用する場合は、自分の都合の良いタイミングで診療を受けられます。仕事や家事などのスケジュールに合わせられるため、忙しくて時間が取れない方でもしっかり診療を受けられるのです。

医療機関側も診療スケジュールを柔軟に調整できるようになるため、双方にメリットがあるのです。

医療機関の負担が軽減される

オンライン診療を導入することで、医療機関の負担も軽減されます。診療室や待合室などのスペースや設備の必要性が減るため、清掃や消毒などの業務の負担を少なくできるのです。

また、受付や診療料金の管理などの業務も簡素化できます。業務を簡素化することで、医療機関は人員や設備などの負担を減らせるため、診療の効率化やコスト削減につながるのです。

医療・介護業界におけるオンライン診療のデメリット

医療・介護業界において、オンライン診療が広がっていますが、その一方でデメリットも存在します。以下で、オンライン診療のデメリットについて解説します。

診察の精度が低くなる可能性がある

オンライン診療では、医師が患者の身体を直接触るわけではないので、診察の精度が低くなる可能性があります。例えば、腹部や胸部の触診、耳の中の観察などは実際に患者の身体に触れなければ確認するのが難しいため、正確な診断が困難になる場合があるのです。

また、患者が自分で測定した血圧や体温の値が正確でない場合もあり、その結果が正確な診断に影響する可能性も考えられます。診察の精度をどのように正確にしていくのかも、オンライン診療の大きな課題となるでしょう。

機器や通信環境による影響

オンライン診療では電子機器を使うため、機器の不具合や通信環境の低下などの問題が発生する可能性があります。

例えば、通信環境が悪く、ビデオ通話や音声通話の質が悪かったとしましょう。この場合、医師と患者のコミュニケーションがスムーズに行えず、正確な診断が困難になることがあります。

また、患者側の機器が不具合を起こした場合には、診察が中断されることも考えられます。

患者のプライバシー保護に関する問題

オンライン診療ではビデオ通話やチャットなどを介して診察が行われるため、患者の個人情報が漏れる可能性があります。例えば、診察中に部屋に他人がいたり、外からの音が聞こえたりした場合には、患者のプライバシーが侵害される可能性もあるのです。

患者のプライバシーを守るためにも、医療機関は情報セキュリティの強化など十分な対策を取る必要があります。

オンライン診療の課題を解決するためのポイント

オンライン診療にはまだまだ課題があります。最後にオンライン診療の課題を解決するポイントを解説していきます。

法制度や規制の整備

オンライン診療を導入するとなると、医師・患者のプライバシー保護や診療の質の確保、診療料金の算定方法など、様々な問題が考えられます。これらの問題を解決するためには、法制度や規制の整備が欠かせません。

まだ日本ではオンライン診療に関する法制度は誕生していませんが、今後発展していけば、整備が整う日も近いでしょう。

セキュリティの確保

オンライン診療では医療情報や個人情報がインターネット上でやり取りされるため、情報漏洩やハッキングなどのリスクがあります。情報漏洩などのリスクを減らすためにも、セキュリティの確保に万全を期す必要があります。

医師の質の確保

オンライン診療では、診察や診断が対面診療よりも困難であるため、医師のスキルや経験がより重要となります。医師の質を確保するためには、専門的な研修や継続的な教育が必要だと言えるでしょう。

また、医師の質の確保や向上を目指すためには、医療機関や政府、関連企業などの協力が欠かせません。オンライン診療の利便性を最大限に生かしつつ、安全かつ正確な医療を提供するための仕組みづくりが求められているのです。

まとめ

オンライン診療は患者にとっても、医療機関にとってもメリットが大きいため、今後も普及していくことが考えられます。しかし、オンライン診療には様々な課題もあるため、一つ一つ解決していく必要があります。

オンライン診療に取り組んでいる医療機関は数多くあるため、患者が安全にかつ安心して利用できるように今後は徐々に制度が整っていくでしょう。