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「みんなの会社だからみんなで決断しよう」という社長の言葉の真意

2023/06/27

自分で決断できない社長の「みんなで決めよう」という言葉のワナ

働いている会社で「みんなの会社だからみんなで決めよう」といった社長からの発言を耳にしたことはあるでしょうか。あるいは、社長などトップの役職に就いている人は、こうした言葉を発したことがないか今一度自分自身を振り返ってみてください。

一見、みんなのことを思いやって、みんなの意志や決断を尊重してくれているように思えるかもしれません。しかし、これは社長自身が自分で決断し、決断したうえでどんな結果であろうと責任を取るという覚悟がないがゆえに出てきた言葉であるとも考えられます。

実際、小林が離職率改善コンサルタントとして介護業界での仕事に携わるなかで、責任転嫁、他力本願の社長こそが発しやすい言葉であると実感しています。

決断して行動した事業や仕事が失敗したときの言い訳を事前に考え、社長自身の身に保険をかけているのです。

社員と決めて行動したことが、思うように結果が出なかったり、失敗に終わったりしたときには「自分で決めてないから仕方がない」、「実は途中からはうまく行かないと思っていた」、「なんか違うと思っていた」といった言葉で言い訳をするようになります。

それを聞いた部下はどう思うでしょうか。

社長に対しての信頼関係は失われていく一方だといえるでしょう。もちろん、「社長のその考え方は間違っていませんか」と声を上げる部下がいることも重要ではあります。しかし、社長のそのマイナスな発言を受けて積極的に意見できる社員も少ないものです。

だからといって、社長がこうした発言をするのは控えなければなりません。何か不測の事態が起きた時や、業務が失敗したときにも責任を取るべきであり、その姿勢を見せていくことが社長としての仕事であり、社員との信頼関係につながります。

次回の「離職率改善に向けてこんなトップはヤバい」は

今回の「離職率改善に向けてこんなトップはヤバい」は、日常的に他力本願な姿勢で、何かトラブルや失敗が起きても責任転嫁をするトップについてでした。

次回は、社員の悪口を平気で口外してしまうトップについてです。大人が部下の悪口なんて・・・と思うかもしれませんが、これも離職率の高い会社や職場にありがちな現象です。

次回もぜひじっくりと読んでくださいね。